このページの内容
中崎遊園地をぶらり散歩
明石の散歩道シリーズ、今回は中崎遊園地から中崎公会堂までをのんびり散歩してみました。
遊園地とありますが、一般的な遊園地のように乗り物があるわけでも、子供が遊べるような遊具があるわけでもありません。松林の公園が広がっているだけですが、距離も短くちょっとした散歩にぴったりのコースです。
中崎は今は内陸になっていますが、中崎遊園地の南を通っている国道28号線より北は昔、明石港を築港する際に、掘削土砂を積み上げて堤防にした跡地だったようです。
「古地図でめぐる明石城」の地図を見ると、今の中崎遊園地の北川は湾になっていて、船溜まりとして使われていたようです。
中崎遊園地の西側から散歩スタート
明石駅の東側の道を南に進んで国道28号線に入り、ちょっと東に進んだところに中崎遊園地の入り口があります。
遊園地には水の流れない水路
遊園地は、林の続く公園になっています。
公園に沿って水路が走っていますが、水は流れていません。
海水をポンプでくみ上げる仕組みになっているようですが、今は水は流されていないようです。
元々はこの曲線に沿って湾になっていたようです。
木陰のベンチで一休み
水路の上段にも公園があり、ベンチで休むことができます。
木陰で読書しても気持ちよさそうです。
水時計&日時計の噴水
水路を進むと、噴水のある広場に出ます。
上から水は流れていませんが、水時計&日時計になっているようです。
明石港の歴史や埋め立て前の古い地図などが書かれています。
噴水広場の東側に道を南に行くと市役所、北に行くと以前にご紹介したベーグルの美味しい「クローバーベーグル」があります。
中崎遊園地ラヂオ塔
噴水広場から海側に階段を登ると、コンクリートでできた小さな塔「ラヂオ塔」が建っています。
ラヂオ塔は歴史的建造物で、昭和初期に、ラジオの受信機を設置して「街頭放送」を流していた施設らしいです。
明石海峡に面した中崎遊園地内に建つ。鉄筋コンクリート造一部石造、一辺一・二メートル、高さ三・四メートルの方形の塔で、頂部を燈籠状にしてラジオの台とし、軒反りをつけた宝形造の屋根をのせる。建設当時の社会の様相とラジオの普及の過程を物語る。
作られたのは1937年。登録有形文化財(建造物)に登録されています。
この隙間部分にラジオが設置されていたみたいです。「ラヂオ塔」と右から書かれています。ラジオではなくラヂオと書かれているのが歴史を感じさせますね。
まだ公園は続きます
まだ東に公園が続きますが、ここからは水路や歩道はなく、松林だけが続いています。
散歩は林の上側か下側の道路を進みます。
海側(国道28号線側)にも公園があります。ベンチもあってゆっくりできます。
穴子丼やたこ天の美味しい「かね正」もこの先にあります。
中崎遊園地の東側入口
松林を過ぎると公園の端(東側入口)になります。
公園の入り口に「明石遊園」の石碑が立っています。
中崎遊園地ではなく明石遊園なんですね。
石碑の先には大きな日露戦争の忠魂碑が建っています。かなりのサイズです。
中崎公会堂
忠魂碑を過ぎた先に中崎公会堂があります。
お寺のような立派な建物です。
案内板によると、中崎公会堂は1911年(明治44年)に建設された明石市内最古の公共施設のようです。
こけら落としには、あの夏目漱石が講演を行ったとのこと。夏目漱石と言うと教科書でしか知りませんが、こんな身近なところに存在していたと思うと何か感じるものがあります。
もと海岸沿いに立地し、北面して建つ。木造平屋建、建築面積499平方メートル、入母屋造桟瓦葺。4周に下屋を廻らし、正面に唐破風造の車寄を付した玄関を張出す。小屋をトラス組として広い空間をつくる。寺院風の外観が特徴的な市内で現存最古の公共施設。
登録有形文化財(建造物)として登録される歴史的建造物ですが、この公会堂は現役で今でも活用されています。
体操教室や太極拳・剣道など色々とイベントが開催されているようです。
すぐ裏には国道28号線が走り、歩道橋から中崎公会堂を見てみたところです。
国道28号線のある場所は、中崎公会堂ができた当時は海だったようです。
中崎公会堂の東側には、有名な料亭旅館の人丸花壇があります。
こちらも歴史を感じさせる立派な建物です。
中崎遊園地から中崎公会堂までゆっくり歩いて20分ほど。
人も少ないのでのんびり散歩でき、歴史を感じることもできる明石の散歩道です。
中崎公会堂から北に上がると明石天文科学館や時の道、南に下ると大蔵海岸があり、散歩を続けられます。
歩道橋から北を見ると天文科学館も見えています。