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明石天文科学館に行ってきました
先日、「ブラックホール撮影に成功」というニュースがありましたが、明石天文科学館でもブラックホールの特別コーナーが設けられたとのことで、見学に行ってきました。
ブラックホールを解説した資料の展示のほか、プラネタリウムでも撮影の経緯が紹介されるらしく楽しみです。
平日の午前中ということもあって館内は空いており、ゆっくり見ることができます。
プラネタリウムは2階にあります
2階にプラネタリウムがあります。見えている扉の先がプラネタリウム室です。
手前にはプラネタリウムの待合室があり、投影機のパーツなどの紹介がされています。
次回の上映まで時間がありますので、先に3階フロアに上がって、展示物を見て回ります。
3階は展示室になっています
3階がメインの展示室になっています。
世界の時間をはかることができる地球儀時計や経度観測を行う子午儀などが展示されています。
明石を知る展示ゾーン
最初のエリアは、子午線のまち・明石を知る展示ゾーンです。
明石駅から人丸駅にかけての明石市内の大きなジオラマが展示されています。
天文科学館の上を日本標準時基準の東経135度子午線が通っています。
天文ギャラリー
隣は天文ギャラリーです。宇宙に関する様々な展示があります。
入るととすぐにあるきれいな銀河系儀。
この広い銀河系の中に太陽系があり、さらにその中に地球があります。
スイッチを押すと、模型が二つに割れて、銀河系の断面を見ることができます。
ありました!銀河系の真ん中にブラックホールがあることが分かります。
今回ニュースになっていたブラックホールは「おとめ座M87銀河」という別の銀河ですが、撮影されたようなブラックホールがこの銀河系の真ん中にもあると思うとちょっと興奮してきます。
各天体の地表の状態を手で触る体験コーナーもあります。
水星はクレーターが多く月と似たような地表をしていることや、金星が大気の風化作用でなだらかな地表をしていることなど、視覚と触覚の両面から理解を深めることができます。
宇宙から飛来した本物の隕石も展示されています。
実際に手で触れることができたり、手にもって重さを感じることもできます。
磁石にくっつく隕石とくっつかない隕石があって、違いを知るのも興味深いです。
宇宙開発の歴史が、精密な模型と共に紹介されています。
人工衛星スプートニク1号、アポロ11号月面着陸船、惑星探査機ボイジャー2号、スペースシャトルエンデバー号、宇宙ステーションミール、火星着陸型探査機マーズ・ローバー、国際宇宙ステーションなど。
1960年代のアポロ11号の月面着陸船です。
宇宙開発と言えば、憧れのスペースシャトル。写真はエンデバー号。
日本人の宇宙飛行士も多く乗った機体で、毛利衛さん、若田光一さん、土井隆雄さんが搭乗。
スペースシャトル計画は2011年に終わってしまいましたが、一度はスペースシャトルの打ち上げを見たかったですね。
日本の小惑星探査機はやぶさが探査した小惑星イトカワの1/2000模型も展示されています。
はやぶさプロジェクトマネージャーの川口淳一郎博士も天文科学館に来場したみたいです。
レプリカですが、アポロ計画で採集された月の石も展示されています。
こちらは太陽系儀。
太陽を中心に8つの惑星と冥王星と月が公転周期で回る模型です。
ハンドルで回すことができ、太陽系の動きを見ることができます。
なぜか、太陽系儀裏側の下に、光る明石市のマンホールが隠されるように展示されていました。
特別展
今日展示されていた特別展は「平成の天文現象・天体写真展」
今回のプラネタリウムのテーマでもあります。
平成時代の天文現象の中で印象に残っているものを選択式でアンケートしているようです。
一番シールが多いのが「金環日食」、次いで「火星接近」「皆既日食」が続いています。
私も当時、用意していたサングラスをかけて通勤中に見て感動したのを覚えています。
4階は日時計があります
4階は屋外になっており、いろいろな日時計が設置されています。
人間日時計もあって、季節ごとに設定された足型の位置に立つと、人の影で時刻が分かります。
実際にやってみましたが、正確に今の時間を示していてビックリ!
今日は、天気も良く、明石海峡大橋や淡路島まできれいに見渡せます。
いよいよプラネタリウム
プラネタリウムの時間になりました。
展示フロアにはあまり人影はありませんでしたが、プラネタリウムになると人がワラワラと集まってきます。
それでも20人ほどでしょうか。座席は300くらいありましたので、ゆったりとしています。
投影機は、1960年の天文科学館の開館と同時に稼働が始まってから、今も現役で活躍している現役最古の機械らしいです。
いかにもメカという感じでかっこいいですね。
注意事項を聞いて、いよいよプラネタリウムがスタートしました。
テーマは「平成の天文現象をふりかえる」です。
男性の館員の方がマイクで生解説をしながら星空が投影されます。
上映時間は50分ほど。明石の今夜の星空、町の光を落とした満開の星空、星と星座などの投影があり、彗星や流星群・日食など平成に起こった天文現象の紹介がありました。
ちなみに、次回の金環日食は2030年に北海道で見られるとこのこと。皆既日食は2035年に関東~北陸らしいです。
途中には、ブラックホールの写真投影や写真撮影についての解説もあり、勉強になりました。
※プラネタリウム上映中は写真撮影禁止なので、写真はありません。
ブラックホール撮影の解説
プラネタリウム前のフロアにブラックホールの資料が展示されています。
今回撮影されたブラックホールの写真やブラックホールのある銀河M87の写真などが展示されています。
また、どこにあるブラックホール?どうやって観察したの?明るいリングは何?観測で何がわかったの?など素朴な疑問に対する解説も紹介されています。
ブラックホールは巨大な重力と密度により時空が湾曲し、その重力の強さから光すら脱出できないと言われる天体です。
100年も前にブラックホールの存在を予言していたアインシュタイン博士は本当にスゴイですね。
今回のブラックホールの撮影の経緯が解説された漫画もあり、楽しく学ぶことができます。
この漫画は、アルマ望遠鏡のサイトでも掲載されていますので、興味のある方はご覧ください。
ホームページ アルマ望遠鏡の教育コンテンツ
13階・14階の展望室から明石海峡大橋も一望
13階と14階は展望室になっていて、360度の大パノラマが広がります。
明石の町並みから明石海峡大橋や淡路島までよく見えます。
真下にはプラネタリウムドームの天井も見えます。
西側には、ちょっと小さいですが、明石城の櫓も見えます。
東は舞子や須磨の鉢伏山の方まで、北には西神。
今日は晴れて抜けも良かったので、本当に遠くまで見渡せて、きれいな眺望を楽しめました。
16階の天体観測室は月1階の開催
14階の展望室の上に天体観測室があり、口径40cmの天体望遠鏡が設置されています。
この望遠鏡は、月に1回の「天体観望会」で公開されているのですが、残念ながら今日は公開されている日ではありませんでした。
さらに「天体観望会」に参加するには事前に予約が必要らしく、次回は予約してから来たいと思います。
【定員】100名(先着順)
【参加費】300円(小学生以上)
【参加方法】電話またはウェブサイトより申込
売店にはシゴセンジャーグッズがいっぱい
1階の売店には、明石天文科学館のヒーロー「シゴセンジャー」のグッズがいろいろ用意されています。ストラップもかわいいです。
明石天文科学館の概要
天文や宇宙に関するさまざまな展示。プラネタリウム天体観測イベントなど、天文について楽しみながら学習することができます。
展示だけでなく、スイッチで動くものがあったり、映像があったり、隕石に触ったりと大人も子供も楽しめます。
【休館日】月曜日、第2火曜日、年末年始
【営業時間】9:30~17:00(入場は16:30まで)
【所在地】兵庫県明石市人丸町2-6
【観覧料】大人:700円、高校生以下:無料、各種割引あり
【アクセス】JR明石駅から東へ徒歩約15分、山陽電車人丸前駅から北へ徒歩約3分
ホームページ 明石市立天文科学館