全国ワースト1だった明石市の待機児童数が減少!子育て支援と待機児童数の関係

保育園イメージ

全国ワースト1だった明石市の待機児童数が減少

子育て支援の充実した市として知られる明石市ですが、今日の神戸新聞に明石市の待機児童に関する記事が出ていました。

明石市の待機児童数が、昨年よりも159人減少し412人になり、減少は8年ぶりとのこと。

兵庫県明石市は5日、認可保育所などに入れない待機児童数(2019年4月1日時点)が昨年同期より159人少ない412人になったと発表した。昨年は全国最多だったが、8年ぶりに減少した。4月から受け入れ枠を2千人増やしたことなどが要因とみられる。

待機児童、全国ワースト1から改善 明石市8年ぶり減(神戸新聞)

地元の待機児童数が減少したことは何よりですが、この記事で初めて知ったのが、昨年の時点では、明石市の待機児童数が全国の自治体でワースト1だったということです。

2018年の待機児童数100人以上の市区町村

待機児童数100人以上の市区町村

厚生労働省 保育所等関連状況取りまとめ(平成28年4月1日)の資料を集計

厚生労働省が取りまとめている保育所等関連状況(2018年4月1日時点)の資料を見ると、明石市の待機児童数は571人で全国トップの多さとなっていました。

多くの自治体が前年対比で待機児童の数を減らしている中、明石市は前年比でみても24人の増加となってしまっています。

なぜ明石市の待機児童数が多いのか

疑問に思う若い夫婦

明石市では子育て支援を大きな柱にしているのに、なぜこんなに待機児童が多いのでしょうか。

明石市には、この記事を書いている時点で、公立保育所が11ヶ所あるほか、公立認定こども園が1ヶ所、私立保育所が56ヶ所、私立認定こども園が9ヶ所、私立小規模保育事業所が12ヶ所あり、保育所・保育園・認定こども園など全てを合わせると77ヶ所もあり、市の大きさからすれば十分な数があるように感じられます。さらにその数自体も順次増加しています。

それでも待機児童を減らすことが難しいのは、子育て世帯の増加に伴い、保育園・保育所の申込数が大幅に増加し、保育施設の数が追い付いていないということが大きな理由のようです。

保育園・保育所の申込数が大幅に増加

保育園・保育所の申込数

厚生労働省 保育所等関連状況取りまとめ(平成28年4月1日)の資料を集計

厚生労働省が公表している資料を見ると、兵庫県や全国の状況と比較しても、明石市の保育園・保育所の申込数が大幅に増加していることが分かります。

全国でも直近年・前年とも申込者数は4%の増加となっていますが、明石市では前年8%の増加、直近年ではさらに17%も申込者数が増えています。

明石市の人口推移

明石市の人口推移

明石市の統計情報を元にグラフ化

保育園・保育所の申込数が増加しているのは明石市の人口増加と大きく関わっています。ここ10年の明石市の人口推移をみると、徐々に減少傾向にあった人口は2012年を底に毎年増加していることが伺えます。

喜ばしいことに人口増加に伴い明石市の税収も増加しています!

明石市の最新の人口推移はこちらをご覧ください

明石市の人口推移調査(エリア別増減)&町名別人口【明石市統計情報】

明石市の人口推移調査(エリア別増減)&町名別人口【明石市統計情報】

2023年5月1日

明石市の子供世代の人口推移

明石市の子供世代の人口推移

明石市の統計情報を元にグラフ化

また特徴的なのが、0歳~14歳の子供世代の人口推移です。

毎年減り続けていた子供世代の人口が2016年を境に増加傾向に転じています。

子供世帯の人数増加により保育施設が不足

明石市の実施している子育て支援によって、明石市の人口増加、特に子育て世帯の増加に伴い子供人口が増加していることが分かります。

それに伴い、保育園・保育所の申込が増え、結果待機児童数が増えてしまうと言った皮肉な状況になっています。

明石市も待機児童の問題に積極的に対応し、受け入れ側の体制拡充をはかっています。年初の記者会見においても、泉房穂市長が1,200人規模の受け入れ拡充を予定していると発表していました。

さらに神戸新聞の記事によると、待機児童数減らすことはできたものの減少数が159人に留まったことを受け、受け入れ枠を1,200人から1,500人に増やす方針を示しているようで、早い段階での待機児童解消に期待が高まります。

明石市の取り組む子育て支援

明石市の子育て支援

待機児童の問題はありますが、明石市は子育て支援という意味では本当に充実した市です。
支援内容はかなり広範に及び全てをここでは書くことはできませんが、主だった支援内容をご紹介します。

  • 医療費が中学3年生まで無料
  • 第2子以降は保育料無料
  • 明石市内公共施設の入場料・観覧料無料
  • 病児保育施設が市内2ヶ所
  • こども医療費の助成
  • 産前産後子育て応援ヘルパー派遣
  • 市内全ての小学校区に子ども食堂

様々な支援が用意されていることも魅力ですが、明石市全体で子育てを応援・支援しようという姿勢が子育てをしやすい環境づくりに役立っているのではないでしょうか。

待機児童に関しても様々な取り組みが行われており、今後改善されてくれば、もっと子育てしやすい市になりますよ。

明石市の子育て支援については明石市のホームページで詳しく紹介されています。
ホームページ 子育て支援(明石市)

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